手元供養のはじめ方
やり方やおすすめアイテムまで紹介
身近な方を失うことによって、喪失感・罪悪感などの精神的ダメージから自らが克服するきっかけとして「手元供養」をその選択にする方々が増えています。手元供養は、故人をより身近に感じながら祈りを捧げ、故人との絆を深く保ちつつ、自分らしい供養の形を大切にできるという特徴があります。
目次
はじめて手元供養を始められる方へ
手元供養とは、故人のご遺骨の一部を自宅や身近な場所に保管し、供養する方法です。従来のお墓へ納骨するかたちに加え、大切な方を身近に感じながら、日常の中で供養し、共に暮らしたいというニーズの高まりから近年注目されています。
手元供養の起源と歴史
手元供養という言葉自体は比較的新しいですが、遺骨の一部を持ち帰るという行為自体は古代から行われていました。弥生時代には、土器の中に遺骨を入れて埋葬する「壺棺葬」という方法が一般的でした。また、江戸時代には、旅先で亡くなった人の遺骨を持ち帰って供養する「旅支度」という風習もありました。
手元供養が選ばれている理由
- いつでも故人を身近に感じることが出来る手元供養の最大の特徴はいつでも故人と向き合うことが出来る点です。 手元供養なら身近に大切な方を残すことが出来るので、いつでも手を合わせたり、語り掛けることが出来ます。
- お墓参りになかなかいけない方でもいつでも供養できるお墓を持っている方の中にはお墓が遠方にあるため、なかなかお墓参りに行くことが出来ないという方も少なくありません。 手元供養は遠方へ向かうことなく、いつでも供養することが出来ます。
- 費用負担が少ないお墓を新たに準備する方にとってある程度の費用負担は切っても切り離せません。 近年は納骨堂や樹木葬を選ぶ方も増えていますが、手元供養はそんな方々の選択肢の一つとして、お墓に多くの費用をかけられない方にも選ばれています。
手元供養の選び方
手元供養にもいくつか種類があり、選ぶ方の性別や年齢によって変わってきます。ここでは手元供養商品を選ぶ方のポイントをご紹介します。
◎例えばこんな選び方で選ばれています
◇デザインを重視して◇
ペンダントやミニ骨壺と一言で言っても、種類は多様にあります。「ハート型のデザインがかわいいから」「シンプルなデザインにしていつでも身につけられるから」
商品を選ぶ際のポイントとしてご自身が身につけるペンダントのデザインや、ミニ骨壺の色や形を重視して選ばれる方は非常に多くいらっしゃいます。
◇亡くなった方をイメージして◇
故人を身近に置いておきたい方の中には、故人をイメージして手元供養する方も少なくありません。 「亡くなった主人は青色が好きだったので、ミニ骨壺も青色の方が主人も喜ぶかな」故人が好きだった色など、手元に長く残すことを考え、故人の好みに合わせて手元供養をするという方もいらっしゃいます。
◇機能性を重視して◇
「ペンダントは普段しないけど、ブレスレットなら気軽につけられるかな」「いつも家に置いておくだけではかわいそうだから、持ち運びが出来る骨壺が良い」いつでも一緒にいられるよう、機能性や形状を重視して選べるのも手元供養ならではのポイントです。
手元供養の種類
手元供養にはさまざまな種類があり、個々のライフスタイルや供養の希望に合わせて選ぶことができます。
以下は主な手元供養の種類です。
1.遺骨ペンダント
本体に空洞があり、遺骨を直接納められるアクセサリー。
大切なものを納めるための高品質な機能と、豊富なデザイン・素材のバリエーションが特徴です。遺骨ペンダントの他、リングやブレスレットタイプも。
4.ミニ骨壺
大切な人の遺骨を納めて身近に持つことのできる器。
かけがえの無い存在を日常の中で感じられる手元供養商品として、リビングや仏壇にもマッチする質感の高いミニ骨壺が豊富にあります。
6.ミニ仏壇(ステージ)
お部屋で手元供養を行うためのステージや飾り台です。
ミニ骨壷とセットにすることで、大切な方を想う新たな暮らしの空間が生まれます。仏壇より省スペースで、仏具を一緒に置く方も。
手元供養は良くない?メリット、デメリット
手元供養には、以下のようなメリットがあります。
・故人を身近に感じられる
・いつでも故人に手を合わせられる
・お墓参りに行く時間や費用がかからない
・自分の思い通りの供養ができる
・宗教や宗派に左右されない
一方で、手元供養には以下のようなデメリットもあります。
・遺骨の保管場所を確保する必要がある
・周囲の理解を得られない場合がある
・供養の方法がわからない
・将来の負担になる
・手元供養の種類
広い意味での手元供養として、あげられる商品・手段は以下になります。
・遺骨ペンダント
・ミニ骨壺
・手元供養を収める為の仏壇
・樹木葬(お墓を持たない前提で)
・散骨(同じくお墓を持たない前提で)
手元供養は宗教的な仏壇やお墓を持たれるときのような明確なルールがないため、仏壇やお墓の代替手段としてお考えになる方も中にはいらっしゃいます。 しかし、ご遺骨を扱う品ですから、お使いになる方のお気持ちだけではなく周りの方への説明やご配慮もわすれないようにしたいですね。
>>関連記事 遺骨ペンダントは良くないもの?縁起が悪い!?それホント?
残った遺骨はどうするの?
手元供養においては、遺骨・遺灰の一部を小さな骨壺やアクセサリーに入れ、残った遺骨・遺灰は別の方法で供養することが一般的です。ここでは、残りの遺骨をどのように供養すべきかを具体的にご説明します。
手元供養商品に入る遺骨・遺灰は少量
遺骨ペンダント・リングなどソウルジュエリーに入る遺骨・遺灰は、商品によって異なりますが、おおよそごま粒一粒程度です。 ミニ骨壺の場合、米粒一粒程度から数かけら程度となります。他にも比較的多めの量が入るオブジェ・アクセサリー・ミニ骨壺商品もございます。手元供養商品の特性上、遺骨・遺灰を自宅で供養するため、またはいつでも身に着けて持ち歩けるようにするため、手元に置きやすい小さな容器が主流となっています。そのため、容器に入らなかった遺骨・遺灰をどのように供養するか考える必要があります。
手元供養で残った遺骨・遺灰の供養例
①お墓に埋葬する
ほとんどの方がお墓に埋葬しています。外出時などに万一なくされた場合でも、遺骨はお墓に納められているので安心です。
②散骨
細かくパウダー状にした遺骨を海や山にまいて供養する方法です。
自治体や地域によっては、散骨を禁止しているところもあるため、事前に調査が必要です。
また、法律では「遺骨を墓地以外の区域に埋葬してはいけない」と定められているため、遺骨の状態で墓地以外の場所に埋めてしまうと違法となります。散骨したパウダー状にされていない遺骨に自然と土がかかってしまった場合も、埋葬と見做されてしまう場合もあります。
③樹木葬・永代供養墓
樹木の周囲に埋葬する「樹木葬」や、霊園・寺院が管理して永代に亘り供養をしてもらえる「永代供養墓」で残った遺骨を供養する方法がございます。他の遺骨と一緒に供養される合祀型、区画が区切られて遺骨ごとに埋葬されている個別型など、様々な形式があるので、事前に調べておきましょう。
手元供養品購入を決める前に。必須チェック項目
ご購入前の必須チェック項目をまとめると以下になります。
・家族の意見
・遺骨の保管場所
・供養の方法
・残った遺骨について
・費用
手元供養は、従来の供養方法とは異なる新しい選択肢です。良い点、そうではない点を理解した上で、自分にとって最適な供養方法をおえらびください。
繰り返しになりますが、手元供養を始める時に必要なのは、お使いになるあなたのお気持ちです。
故人を偲ぶための大切な方法である手元供養。自分に合った方法を見つけて、故人との絆を深め、より良い人生を共に歩んでいきましょう。
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